新潟県歯科保健協会 羽尾あゆ美 歯科衛生士

2013年3月に明倫短期大学歯科衛生士学科を卒業後、新潟大学歯学部 口腔生命福祉学科へ編入学した羽尾あゆ美さん。卒業時には歯科衛生士国家資格の他に社会福祉士の国家資格を取得し、新潟県歯科保健協会に就職しています。歯科医院以外で活躍しています歯科衛生士の職業について講演していただきました。

歯科衛生士は歯科診療所や病院歯科で働いているイメージですが、介護老人施設、市町村や保健所などの行政機関、企業で働く歯科衛生士さんもいますし、明倫短期大学の先生方のように歯科衛生士養成校の先生になることもできます。羽尾さんが勤務している「新潟県歯科保健協会」は歯科関係団体であり、行政からの委託事業なども行なっていますので、業務内容としては行政での仕事に近いようです。他の都道府県には似たような団体はあまりなく、「歯科」に力を入れている新潟県特有の組織となります。

新潟県歯科保健協会での仕事は、乳幼児から高齢者まで、新潟県民全体が対象となっており、集団フッ化物塗布や小中学校などでの歯科保健教室、事業所や会社での歯科健診や歯科保健指導を行なっています。他にも、研修会での講師や医療系イベントで歯科保健の普及啓発、歯科に関するパンフレットや歯磨き音楽CDやDVDの作成、フッ化物洗口に使用する器具の販売など、一般の歯科診療所とは異なる仕事となっています。

自分の思い描く歯科衛生士像を目指してください!

歯科衛生士は、自分次第でいろいろな道へ進むことができます。いろいろと活躍できる場所があり、自分に合った職場を見つけられると思います。

また、一昔前までは、出産や育児で一旦歯科衛生士職から離れたり、その後は復職せずに他の職業へ就くことが多かったと思います。今は、歯科衛生士の需要が高まり、子育てしながら仕事が続けられる環境を整えている職場も多くあります。歯科衛生士は生涯働き続けることができる職業になってきています。

国家試験合格後、晴れて歯科衛生士になれましたら、歯科衛生士という職業を楽しみながら続けて頂きたいです。そして国家資格であることに自信を持ってください。

学生アンケート結果(抜粋)

  • 歯科衛生士として、歯科診療所や病院でなく歯科保健協会という団体で働くこともできると知り、就職先の幅が自分の中で広がりました。学校や企業での保健指導や歯科用品の販売など資格を活かし方は様々だと知れて良かったです。
  • 歯科医院とはまた少し違った形で歯科衛生の働き方をしていて、こんな働き方もあるのかと、とても参考になりました。
  • 歯科診療所以外で働いている歯科衛生士の話を聞く機会が今までなかったのでとてもためになりました。
  • 歯科診療所から離れて活躍されていることに興味がありました。色々なところに回り講演会を開き、また別の視野が広がったと感じるお話でした。
  • 私たちがほとんど見たこと、聞いたこそのない貴重な内容のお話を聞くことができて興味深かった。臨床的な業務より、事務的な業務や保健指導などが得意・好きな場合は、このような職業に就くのもいいなと感じた。
  • 違う大学に入学するのも、いいと思いました。あと2年も通うのは大変そうだけど、その分楽しいこともあって、まだ学生でいられるのはいいと思いました。
  • 臨床でない現場で活躍されている方の話を初めて聞けました。臨床以外の業務でどのようなことを行われているのか、詳しく知ることが出来たので良かったです。